解散…

TEAM 発砲・B・ZINが、今春の15周年記念公演を以て、劇団としての活動を終了させるとのこと。
俳優陣がいよいよ円熟味を増してきたと感じていたさなかの衝撃だった。

しかし、それとなく「終焉」を感じていたのも事実。
ひとつは、主宰きだつよしの、外部公演の脚本＆演出が急激に増えたこと。
ひとつは、所属俳優達の外部出演が目立ってきたこと。
ひとつは、「大の大人が笑って泣けるヒーローもの」というコンセプトに見合う作品が難しくなってきたこと。

本来ならば劇団で公演すべき作品を、人気アイドル主演、潤沢な予算で展開された外部公演のほうが、「キャク」も呼べるしグッズ販売も飛ぶように売れる。事実、先日の青山劇場公演は好評だった様子。
そしてそれに伴い、劇団としての活動が減少した俳優達は、当然別の劇団やプロデュース公演に参加することになる。
また、95年あたりから固まったコンセプトに応じた数々の作品も、近年はネタ切れなのか、クオリティが徐々に落ちてきているような気がする。これは、外部公演に力を入れざるを得ない状況も影響しているのか。

過去現在未来すべての劇団が直面するであろう時期に、この劇団も相まみえたというだけなのであるが、10年も観に行っている劇団が消滅するのは、やはり寂しい。最終公演「ジューゴ」は、まさしく集大成な作品になるのでしょうなぁ。
劇団としての代表作は、「トランスホーム」「ジャスキス３部作」「ゴメンバー」といったところか。
個人的には「パレット」「カケルエックス」がお気に入り。